熊野詣
category - 2018年11月東京発着太平洋クルーズ
太平洋周遊クルーズ親子旅Vol.14 新宮入港〜那智の世界遺産巡りと八咫烏
2019/ 05/ 10
熊野詣とは、熊野本宮大社・熊野速玉大社・熊野那智大社の熊野三山を巡礼すること。お恥ずかしながらそれだけの知識で訪ねてしまったので、少し勉強してみました(^◇^;)
和歌山県南部と三重県南部にあたる熊野と呼ばれる地域は、古代から森羅万象に様々な神を感じて崇めていた自然信仰の聖地。紀元前から神様が存在していたようです。やがて奈良時代になると仏教を取り入れ、八百万の神に仏が加わった神仏習合の思想が広まりました。
その後平安時代に皇族や貴族が現世安穏後世極楽を願って熊野三山を参詣したのが熊野詣の始まり。鎌倉時代には武士の参詣が盛んになり、室町時代に入り一般庶民まで広がったため、多くの人々が巡礼するようになったということです。
この熊野詣の道は、フランスからスペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラを目指す巡礼路に次いで2ヶ所目になる道の世界遺産。『紀伊山地の霊場と参詣道』として2004年に世界遺産に登録されました。

ということで、この周辺だけでも4ヶ所の世界遺産があります。那智滝、那智原始林は眺めたので、あと2つ。青岸渡寺と熊野那智大社へ行きましょう。

飛瀧神社の駐車場から商店街を進んで行くと参道があり、那智大社まで徒歩10分程。といっても467段の階段を上るという試練が待ち受けているらしいけど、私たちには専属タクシーがあるので安心です。

走り出してすぐに見えた中国風の建物は『青岸渡寺奥の院』。情報が少ないので確かではないけど廃寺になっているようです。那智滝を眺める滝見台があり、三国志の関羽を祀る関帝廟と孔子廟、徐福廟が並んでいるということですが、屋根以外はボロボロ(^◇^;)

クネクネした山道を走り、5分もかからずに青岸渡寺の駐車場に到着しました。
レトロ感漂う鐘楼があったり、

三重の塔と那智滝を眺望できる場所があったり、どこも緑があふれていて静謐な空気が流れています。

まずは西国三十三観音霊場巡礼の一番札所である『青岸渡寺』へ。明治政府による神仏分離令で、本宮大社、速玉大社は全ての仏堂が破却された中、那智大社では観音堂が『青岸渡寺』として残されました。


お隣は『熊野那智大社』。隣といっても元々一体だったので、同じ敷地内にあります。主祭神は熊野夫須美大神(別名いざなみのみこと)。最初は那智滝の近くで祀られていて、約1700年前にこの場所に遷ってきたそうです。修復工事中のため目隠しされている部分が多くて残念でした。

興味を引かれたのは、八咫烏(やたがらす)を祀っている『御縣彦社』。
八咫烏は、初代天皇・神武天皇を熊野から大和国(奈良)まで先導したとされる3本足のカラスです。古事記では高皇産霊神(たかみむすびのかみ)が派遣した事になっていて、鳥ではなく神の使いだとか。

「より良い方向へ導く」ということから勝負の神ともいわれ、日本サッカー協会(JFA)のシンボルマークにも使われています。サッカー選手もお参りに来るそうですよ。

そしてタクシーで山を下り、最後に立ち寄ったのが『青岸渡寺三重塔』。平安末期に建立され、1581年に焼失し、1972年に再建したということで、なんと鉄筋コンクリート造り。エレベーターで昇れます。(拝観料300円)


ここからの眺望も絶景。那智滝の反対側には海が見えます。

タクシーをチャーターすれば高齢者でも参拝できるので、歩けないからと諦めずにチャレンジしてください。ヽ(´▽`)/
つづく
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☆もくじはコチラ → 太平洋周遊クルーズ親子旅行
☆青岸渡寺 → 旅アルバム「世界遺産」52
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